虚像

少し前だ。

マツコの知らない世界山口敏太郎が出ていた。

作家で有名な彼はオカルト研究家としても実に有名だ。

 

そんな彼が紹介していたのは何度もTVで使われた心霊映像。

所謂、擦られ動画という奴だ。

 

わかってはいた。

いや、そうであると思っても心の何処かで違ったらいいななんて都合の良いロマンを思い描いていたのだ。

そう、ニセ心霊映像。

 

山口敏太郎の友人に心霊動画を作る会社をしている人が居るらしい。

いかにも偽物っぽいなぁ〜と思っている動画でもいざ偽物だと告げられると急に悲しい気持ちになってしまう事がよく分かった。

 

昔、怖いというシンプルな感情。私の見ていたものは人間が作り出した霊という虚像に過ぎなかった。

 

思い込みとはなんと虚しいものか。

 

だから最近は三木大雲という和尚が語る怪談を楽しみに聞いているのである。

 

自分がこうだろう。と思っていたものもそれはただの思い込みで違ったりする事も多々ある。

 

Mr.Childrenの桜井さんも歌詞に時々使う。

anyやファスナー。

 

 

 

「今  僕のいる場所が望んだものと違っても

悪くはないきっと答えは一つじゃない

「愛してる」と君が言う

口先だけだとしてもたまらなく嬉しくなるから

それもまた僕にとって真実」

 

何が嘘で何が真実かは自分でも分かっている。

それが正しいのかそうでないのかも。

だけど、自分の心に響いたその愛してるという一言。心に響いたのなら彼女はどう思っているか分からないが僕の中では真実。

 

「きっと ウルトラマンのそれのように
君の背中にはファスナーが付いていて
僕にそれを剥がし取る術はなくても
記憶の中焼き付けて
そっと胸のファスナーに閉じ込めるんだ」

 

 

 

ウルトラマンの中は知ってはいけない。そしてそれと同じように君の中にも僕は知らない秘密や嘘がたくさん詰まっている。それらは僕がこれから知ることが出来ないとしてもひっくるめて愛したい。

 

 

あぁ、切ない。でも愛おしい。

 

この世界は切ない秘密と優しい嘘に満ち溢れている。